【ビジネス書・要約】『ファクトフルネス』を読んでみて

私たちの世界の見方は偏見によって歪められています。

本書はどうやったら偏見に左右されすにデータに基づいて世界を見ることができるのかを考え、勘違いに陥りやすい、10の本能を理解して向き合うことで、本質をつかみバイアスに打ち勝ちましょう。

10の本能

◆犯人捜し本能

~「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み~

物事がうまくいかないのは基本的に『人』では無く、『システム』で誰かひとりのせいではないということ。

悪い出来事が起きたとき、「単純明快な理由を見つけたくなる」のが犯人捜し本能だ。個人が社会を動かしていると考えることができれば、世界は得体の知れない怖いものではなくなる。

そのために、人は政治指導者やCEOといった個人や、集団の影響力を実際より大きいと思い込もうとするのだ。

だが物事がうまくいかないのは誰かひとりのせいではない。
見つけるべきは犯人ではなく原因で、人ではなくシステムを見直すべきなのだ

◆過大視本能

~「目の前の数字がいちばん重要だ」という思い込み~

ただひとつの事実を、自分の視界に入らないその他の事実よりも重要だと捉えがちです。

「人はみんな、物事の大きさを判断するのが下手くそだ」とロスリングはいう。

人々は身近なただひとつの事実を自分の視界に入らないその他の事実ようりも重要だと捉えがちなのだ。

例えば医療リソースの少ない地域では、医師が目の前の患者に死力を尽くすより、衛生観念を周知したほうがより多くの命を救うことができる。

目の前の事実を過剰に重要だと思い込まず、よりよい結果を得るためには、数字を比較したり割合を把握したりすることが重要だ。

◆恐怖本能

~危険でないことを、恐ろしいと考えてしまう思い込み~

「人はみな恐怖に包まれると、判断力が鈍る」、これがロスリングのいう恐怖本能だ。

人は興味によって情報を取捨選択しており、ドラマチックで恐ろしいものにばかり意識を奪われる。

テロによる死者よりも下痢による死者のほうがずっと多いが、人々はそれを知らず滅多に起こらないことに恐怖している。「恐怖」と「危険」は違う。その危険はどれほどのものなのか、どれくらいの頻度で起こりうるのか、「リスク」を考える必要があるのだ。

◆直線本能

~「世界の人口はひたすら増え続ける」という思い込み~

何かが直線的に増加していることを示すグラフを見たとき、そのまま伸びていく未来を想像してしまうのではないだろうか。
それがロスリングのいう「直線本能」だ。
だが、多くのグラフはやがてなだらかになり、横ばいに近づく。人の成長がいい例だ。身長がひたすら伸び続けていくことはありえない。世界人口も同様、現在は直線的に増加しているがやがては横ばいになる。
真っ直ぐなグラフのほうが珍しいということを認識すべきなのだ。

◆分断本能

~「世界は分断されている」という思い込み~

「人は誰しも、さまざまな物事や人々を2つのグループに分けないと気がすまない」とロスリングは指摘する。
れが分断本能だ。例えば「金持ち」と「貧乏」、「先進国」と「途上国」といった具合に、人は重なり合わない2つのグループを前提にものを考えたがる。
だが多くの場合、多くの人はそのどちらでもない中間部分に位置している。
の分断本能を抑えるためには、「大半の人はどこにいるか」という事実を認識すべきだという。

◆単純化本能

~「世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込み~

「シンプルな解が、ほかのたくさんのことにもヒ。タリと当てはまると思い込んでしまう」のが単純化本能だ。ロスリングは「トンカチを持つ人には、なんでもくぎに見える」ということわざを紹介している。人は身につけた知識やスキルを他のところにも使いたがる。だが、ひとつの視点だけで世界を理解することは不可能だ。たったひとつのトンカチより、さまざまな道具が入った工具箱のように多様な視点を身につけることが重要だ。

◆パターン化本能

~「ひとつの例がすべてに当てはまる」という思い込み~

「人間はいつも、何も考えずに物事をバターン化し、それをすべてに当てはめてしまう」。これがパターン化本能だ。
誰もが頭の中のイメージに基づいて人類の大半をステレオタイプに押し込めようとする。
だがパターン化は間違いを生み出しやすい。自分の分類は間違っているかもしれないと疑ったほうがいい。
同じ集団の中にある違いや、違う集団の間にある違いと共通項を探し、好奇心を持ってその分類自体が正しいのか問い直すべきだ。

◆宿命本能

~「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み~

「持って生まれた宿命によって、人や国や宗教や文化の行方は決まる」という思い込みをロスリングは宿命本能と呼ぶ。

文化や価値観は時代とともに変化する。

知識をアップデートし、小さな変化にも気付くべきだ。

◆焦りの本能

~「いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み~

問題にぶつかったとき、咄嗟に決断を下そうとしてしまうのが焦り本能だ。

かってはこの焦り本能が人の命を救っていた。

肉食動物と出合ったときにはじっと考えている暇はない。

だが現代においては、瞬間的な命の危機より複雑で抽象的な問題と向き合うことのほうが多い。

決断を焦ると、人は批判的に考える力を失って判断を誤る可能性が高まる。

決断の前に深呼吸して、正確で重要なデータに基づき、極論は排して考えることが必要だ。

◆ネガティブ本能

~「世界はどんどん悪くなっている」という思い込み~

人々は物事のポジテイプな面よりもネガテイプな面のほうばかり気にしがちだ。

これをロスリングは「ネガティブ本能」と呼ぶ。

人々が悲観的になるのは、暗いニュースばかりが大々的に取り上げられて拡散されるためだ。ゆっくりとした進歩はニュースにはなりにくい。

もちろん世界にはまだ解決されるべき問題が山積みだが、「悪い」と「良くなっている」は両立することを認識すれば、事実に基づかない悲観的な発想は抑えられる。

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