「知らなきゃまずい」赤ちゃんにも有害なシックハウスの症状と対策とは…

住宅内における空気環境の現状

近年、空気清浄機、マイナスイオン発生器など室内空気汚染解消を目的とした製品が増えてきています。

また、健康増進法における受動喫煙防止、建築基準法におけるシックハウス対策など、空気汚染による健康障害を防止するための法的な整備も始まっています

ただ、実際どの程度の人が日常生活で空気の安全性を認識できているでしょうか?

かつては空気汚染と言えば、産業行為がもたらす公害による大気汚染のことであり、それによる健康障害が社会全体としての大きな問題でした。

しかし、対策が続けられ、 公害による大気汚染は改善されつつあります。

一方で、日常生活レベルでは、家の中の汚染空気によるシックハウス症候群が、私たちの健康に関する大きな課題となってきていることは変わりません。

シックハウス症候群についてはまだよく分かっていない点が多く
空気に対する危機感もイメージしづく、また、あふれる情報の中で、どれが正しく、どれが間違っているかを判断しにくいのも事実です。

いたずらに危機感をあおるような情報や、商業ベースの偏った情報も見受けられるようでもあります。

そこで、現時点で知りうる、なるべく多くの正確な情報を把握して、室内空気を汚染しないような家づくりを考えていきましょう。

シックハウス症候群

シックハウス症候群(Sick House という言葉は、シックビル症候群( Sick BuildingSyndrome )から派生した和製英語だと言われています。

日本では、特に住居において発生するものとして、シックハウス症候群と言われるようになりました。

厚生労働省の報告(「室内空気質健康影響研究会報告書:シックハウス症候群に関する医学的知見の整理」、 2004 年 2 月発表)では、次のように述べられています。

これまでの用語の使用実態に鑑みると、シックハウス症候群は医学的に確立した単一の疾病というよりも、『居住者の健康を維持するという観点から問題のある住宅において見られる健康障害の総称』を意味する用語であると見なすことが妥当である。

いずれにしても人を守るべき住宅が原因となっている症状であり、住宅を供給する側は、原因物質や発生源を減少させたり、取り除いたりする努力を惜しんではなりません。

住宅の高気密化、冷暖房の利用頻度の増加による換気不足、化学物質を放散する建材、内装材、家具や日用品等の使用によって、室内空気が化学物質などに汚染され、そこに住まう人の健康に悪影響を与えてしまことが多いです。

しかし、シックハウス症候群は原因も症状も多種多様で、ひとつの原因やひとつの症状、ある一面からの定義だけでは正しく理解することができないのも事実です。

また、発症のメカニズムなど、まだまだ未解明な部分も多く、化学物質過敏症も含めて、原因究明のための研究が続けられています。

シックハウス症候群の原因

シックハウス症候群という名称からは、すべて建物に原因があるというような印象をもたれがちですが、下表に示すように、建物本体以外が原因になっていることも多いです。

建材から揮発する化学物質化学物質を含有・添加した建材から揮発する化学物質。
壁紙、接着材、合板、塗料などあらゆる建材が室内空気汚染の原因になる。
家具などから揮発する化学物質絨毯やカーテン、家具から揮発する化学物質。
接着材や難燃材、防虫剤などに、様々な化学物質が用いられている。
換気不足住宅の高気密・高断熱化が進んだ一方で換気対策が不充分なことに起因する室内空気汚染。計画換気(後述)の必要性への認識が重要。
ダニ・カビ高湿度で結露を起こしやすい住宅では、ダニ・カビが発生しやすく、ダニやカビがアレルゲンとなる。適正な湿度を保てるようにすることが重要。
体質の変化アレルギー体質の人や化学物質に過敏な体質の人の増加。また、ストレスなどの心理的要因なども、シックハウス症候群の要因となるのではないかと考えられている。
日常生活用品化粧品やタバコ、スプレー類、防虫剤、暖房器具などの日用品から発生する化学物質。

シックハウス症候群の症状

シックハウス症候群の症状は個人差が大きく、不定愁訴(ふていしゅうそ)と言われる「体のどこが悪いかがはっきりしない訴えで、検査をしてもどこが悪いかはっきりしない症状」もあるが、一般に次の2つに大別できます。

① 感覚器刺激症状
目がチカチカ、鼻水、耳鳴りなど。
② 全身症状
ボーッとする、集中力の低下など。

厚生労働省によるシックハウス症候群の診断基準案

厚生労働省では、シックハウス症候群の診断基準案として、下記を提示しています。

発症のきっかけ転居、建物の増築、広い範囲の改築
発症場所自宅内の特定の部屋、新築や改築後の建物内
問題の場所に出会うと10回中 5 回以上出現
問題の場所、状況からはなれると症状は全くなくなるか、軽くなる

シックハウス症候群と化学物質過敏症

「シックハウス症候群」と「化学物質過敏症」は、同じような症状が出るが、同じではありません。

「シックハウス症候群」≠「化学物質過敏症」

たとえば、タバコの煙に含まれた多数の化学物質により苦痛を感じたり、食品添加物や薬に含まれた化学物質のために異常を起こしたりするのは、「シックハウス症候群」ではなく「化学物質過敏症」です。

症状から見た場合、両者を厳密に区別することは困難である が、下記のような相違があると考えられます。

特徴備考
シックハウス症候群化学物質などが室内において、ある濃度を超えたときに症状が出る。また、その部屋から出ると、症状が軽くなったり、治まったりする。濃度を一定以下に規制すれば、発症が防止できる。
※発症が防止できる濃度には個人差があるので、必ずしも厚生労働省の指針値以下という意味ではない。
化学物質過敏症体内に蓄積された化学物質の影響により、非常
に微量な化学物質に対しても症状が出る。室内
に限らず発症する。
基準値以下にしても発症する場合がある。

しかし、実際には、これらの中間的な症状を示す例も多く、「シックハウス症候群」、「化学物質過敏症」は連続性のある疾患と考えられます。

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