【誰でもわかる】リビング設計・レイアウトの基本

そもそもリビングの役割とは?

もともと居間では、家の中の行為すべてが行われていたが、時代とともに食事をする所はダイニングとして、寝る所は寝室となって分離していきました。
そして、くつろぎを与えてくれ、家族が集まる空間としてリビングが残ったのが現在です。

これまでのリビング=くつろぎ+家族が集まる空間

しかし今やTVは子供部屋にも普及してきて、TVを中心としてリビングに家族が集まりくつろぐような姿はだんだん少なくなってきた。
リビングにどんな機能を持たせるとよいのか、おのおの考え直しリビングに対する住む人の思い入れを、理解する必要があるのかもしれません。

リビングの空間レイアウト

基本的な考え方

リビング空間は、大きく

ソファ・テーブル空間
TV・収納空間
通路・機器操作空間

の3 つに分類して考えることができます。分類することで、
必要な広さが捉えやすくなる。

「TVを見てくつろぐ」空間レイアウト

・TVを向いて座ることができる。(対面ソファの場合はこの形になりにくい。)

・TVを見ながら少人数で会話することもできる。
ただし、直線的なソファは会話に向かない。

「会話してくつろぐ」空間レイアウト

・人数が多い場合は、補助椅子を使うことで、
囲まれた空間をつくることができる。
・この場合、TVを見ることができない。

レイアウト例

《2,730㎜×1,820㎜ 空間》

・リビングを構成する最小空間。

《3,640㎜×3,640 空間》

・4~5 人家族のリビングとして一般的な空間。

《2,730㎜×4,550㎜ 空間》

・巾がとれない場合でグレード感が出せる空間構成。

《4,550㎜×3,620㎜ 空間》

・4~5 人家族のリビングとして望ましい最小空間。
・来客時の会話空間としても活用できる。

他空間との関係

リビングへは、ホール、廊下から直接入れるよう計画する。

リビングに隣接してトイレや洗面所を配置しない。→ 音、視線への配慮が必要

リビングの扉は来訪者の印象も考え、できればグレードの高いものにする。
また開放したときの戸当たりには、充分注意したい。

扉の影を収納スペースにするなど、どうしても戸当たりが設置できない場合は、ドアクローザー付ドアにするなどの配慮をしたい。

リビングアクセス

基本

「玄関からどの部屋へ行くにもリビングを通る」プラン。家族のコミュニケーションが円滑になりやすく、またスペースを有効に使うことができます。

リビングアクセスは、主に2つのパターンに大別できるので、それぞれの特徴を理解しておきます。

①リビング階段タイプ

階段室をリビングに設置し、水廻り空間を分離したパターン。

●メリット
・階段がリビング空間に変化を与え、個性的な空間が演出できる。
・2 階プライベート空間とのつながりがよくなり、開放感も創造する。
●デメリット
・冷暖房効率が悪い。
・キッチンの臭いが家全体に行き渡りやすい。
・入浴後も必ずリビングを通るなど、プライバシーが保ちにくい。

②ホール階段タイプ

階段室と水廻り空間を、まとめるパターン。

●メリット
・帰宅時など、リビングを通って2 階へアクセスするが、トイレや洗面室・浴室からは、直接2 階に行くことができプライバシーが保ちやすい。
●デメリット
・リビング階段タイプより、家族同士でコミュニケーションをとる機会が少なくなりがちである。
・キッチンから水廻りへの動線が長くなる場合が多い。

プラン例

リビングとダイニングやキッチンとの連携は、設計する上で重要なポイントです。
好みや生活スタイルをしっかり把握して決定することが必要です。
ここではプラン例を示しながら、それぞれのメリット・デメリットを考えます。

DKをワンルームにした、L+DKの場合

●メリット
・リビングの独立性を高めることができる。よって、リビングを応接間として活用できる。
・DKの雑多なものが、リビングから見えない。
・調理の音や臭いが、リビングに伝わりにくい。
●デメリット
・DKの計画が難しい。

LDをワンルームとしたLD+Kの場合

《キッチンを壁付とし、食器棚などで独立させた場合》
●メリット
・キッチンの独立性が高いため、リビングから雑然とした部分が見えにくい。
・キッチンがコンパクトになる分、LDのスペースが広く使える。
・LDが一体となり、広く感じられる。
●デメリット
・キッチンが閉鎖的になりやすい。
・キッチンの音が、やや伝わりやすい
《キッチンを対面式とし、全体に一体感をもたせた場合》
●メリット
・リビングからキッチンにいる人とのコミュニケーションがとりやすい。
・LDが一体となり、広く感じられる。
●デメリット
・キッチンの音がリビングまで伝わりやすく、
落ち着かない。
《キッチンに独立性をもたせながら、LDとのつながりにも配慮した場合》
●メリット
・キッチンの独立性が高く、リビングから雑然さが目立ちにくい。
・LDが広く感じられる。

L・D・Kそれぞれを独立させた場合

●メリット
・LDKそれぞれが整然となり、落ち着いた雰囲気になる。
●デメリット
・すべてを独立させるため、広いスペースが必要となる。

タタミの空間

タタミコーナー

リビングの続き間として、あるいは客間としても使えるため、お客様からの要望も多い「タタミコーナー」。

リビングと一体で使う場合、LDのソファーやダイニングチェアに座る人と目線の高さを揃えるためにも、床を350㎜前後上げる手法がある。
(床上げした場所は天井高が低くなるため、注意が必要。1 段で昇り切るのは困難なため、部分的にステップを設けるとよい。)

多人数が集まったときの、腰掛けとしても使える。

高齢者にとっては、腰掛けた状態で畳部分に上がることができるから、腰に負担がかかりにくくてよい。

タタミコーナーを宿泊用に使う場合は、引込戸などの開放感ある建具で仕切るのが望ましい

茶の間

リビングを茶の間にしたいという要望もまれにあるため、そのメリット・デメリットを理解しておきます。

●メリット
・寝ころんでくつろぐのに便利。
・使う人数の制約が、あまりない。
・物を広げて使うことができる。
●デメリット
・物を広げて使うため、雑然としやすい。
・立ち上がるのに、高齢者には負担がかかる。

デメリットを補うためには、押入など収納を多く確保したい。
TV置場などは、あらかじめ板畳にしておくとよい。

リビングに必要な設備

リビングエアコンの設置方法

エアコンの設置位置は、短辺側の壁中央が基本です。冷暖房の風が、部屋の長辺方向に流れるように配慮する必要があります。
理想的には冷暖房が可能な広さは20㎡、奥行は6m前後と考えます。(容量の検討は必要です)

電話・FAX

電話・FAXは、メモをとることのできる台やテーブルが使える位置に設置する。
リビングに限らず、ダイニングやキッチンに置くことも検討する。

電話・FAXとも、コンセント部分にアダプターがある機種が多く、コンセント位置には充分注意したい。
たとえば壁掛け電話の場合、コンセント位置を電話のすぐ下に設けると、受話器のコードが引っかかりやすい。

パソコン

パソコンをどこに置くかによって、またISDNかADSLか光ファイバーかによって、
電話用配管の方法が変わってくる。接続装置等の設置位置を検討しておく。
あわせて、マルチメディアコンセント等の設置も検討する。

ピアノ

リビングにピアノを置く場合、音の跳ね返りがない場所に置いたり、遮音に配慮する。

複層ガラスは断熱効果はあるものの、遮音には効果がないと考えた方がよい。

また、ドアは振動を生じやすく、引戸は遮音効果が低くなるため、その近くにはピアノを置かないのが望ましい。

ピアノまわりの照明は、真上から鍵盤を照らすように配慮したい。
種類は、白熱灯より、影が出にくい蛍光灯を考える。

ダウンライトには隙間があり遮音が低下するため、ピアノ室への設置は避ける。

もしダウンライトを使う場合には、防音気密型とする。

リビングの照明計画

【照明計画】リビングの基本

収納

ダイニングとワンルームの場合、リビングの収納は、ダイニング側の収納と兼用できる。
リビングでの収納は「飾る」意味合いの強い場合も多いので、ダイニングとは違った捉え方をすることもある。

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