わかりやすい住宅設計~空間の意義を考える~

人が生活する(作業する、くつろぐ)空間を考える

人が生活する空間を考えた場合、4つの平面構成要素から成り立っていることがわかります。

平面構成要素洋室の場合和室の場合
移動平面
作業平面床、座卓
姿勢保持平面椅子
物品保持平面収納収納

《空間設計の考え方》

 移動平面(床)、物品保持平面(収納)の2 要素だけの不充分な空間設計

 移動平面(床)、物品保持平面(収納)、作業平面(机)、姿勢保持平面(椅子)の4 要素が揃った、充分な空間設計が必要

洋室と和室を比較した場合、

洋室では各平面は家具によって使い分けられますが、
和室では床である畳が多くの機能を果たしていることがわかります

歴史を考えるとわかりますが、日本の住宅では長い間、くつろぎ、食事、就寝、接客など多くのことを和室一室で行ってきました。

時代とともに住まいが洋風化してきたことにより、食事はダイニングで、くつろぎはリビングで、就寝は寝室で…といった具合に、機能の異なる多くの部屋を必要とするようになったのです。

「現在の住宅機能」➡洋風化

食事はダイニング・くつろぎはリビング・就寝は寝室と機能別の部屋で生活することが進む

そうした部屋ごとの機能は誰でも考慮しますが、ここで考えておきたいのは、

ダイニングは「食事をする場」、リビングは「くつろぐ場」

決めつけすぎてはいないか、ということです。

例えばダイニングは食事をするだけの場ではありません。新聞を読むこともあれば家計簿をつけたり、調理の下ごしらえもするでしょう。

すなわち、代表的な生活行為として「食事をする」ため、その空間をダイニングと呼ぶにすぎないわけです。

建築的に、部屋とは間仕切りなどで分割した空間ですが、それぞれにいくつかの機能を担っています。

プランニングにあたってはまず、それぞれの部屋の機能を充分に理解する必要があります。
そのため各室を「単位空間(それぞれが一つの基準となる空間)」と考え、各空間で営まれる生活行為を検討したうえで、設計上の問題点を考えていきたいと思います。

各部屋に対する機能を固定し、決めすぎていないか?

各部屋に対するいくつかの機能の理解し、問題点を考えることが必要

単位空間と建築規模の関係

例えばダイニング一つを考えてみても、常に必要充分な設計ができるとは言い切れません。

建物の規模が大きければ、充分な広さの部屋がとれるでしょうし、規模が小さければそれに比例して広くとれないことがよくあります。

「そんなことは、当たり前だ」と言われるかも知れませんが、一定の制限のなかで、より必要充分に近い設計ができればバランスのよい住宅ができあがります。

例えば、
➡【30 坪の家で、6 帖の洗面所があったとしたら】
(家族人数、洗面所に対するお客様の要望にもよりますが)多くは広すぎると思われるでしょう。

では1.5 帖ならどうでしょうか。何となくよさそうに思えるかも知れませんが、実は広さは必ずしも問題ではありません

要はそこで行為ができるならば「OK」なわけですし、できない空間ならば「NG」なのです。

必要十分な空間とは、その空間で必要行為が可能でないといけない

➡不十分であれば再検討が必要

すなわち予定している行為が行え、かつ全体規模に対するバランスのとれた空間になっているのが、よい単位空間プランだと言えるでしょう。

こちらのblogでも単位空間ごとにプラン例などを検討してますが、もちろんそれがすべてというわけではなく、実際に商談を行うときに応用できるであろう一部が盛り込まれているにすぎません。

場面に応じてその都度、柔軟に応用できるようになるまで、理解を深めていただきたいと思います。

各空間の検討例

ゾーニング
【住宅設計初心者向け】ゾーニングの考え方と基本とは?
玄関
使いやすい玄関を考える~ホール~
使いやすい玄関を考える~玄関収納編~
使いやすい玄関を考える~玄関土間編~
使いやすい玄関を考える~ポーチ編~
リビング
【誰でもわかる】リビング設計・レイアウトの基本
浴室
【設計初心者必見】浴室設計の基本
収納
納戸・収納スペースの考え方

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