【建築知識】令和3年の建築物省エネ法の改正とは?

建築物省エネ法の改正とは?

改正建築物省エネ法 - 国土交通省
令和元年5月17日に公布された改正建築物省エネ法のページです。説明会の情報、改正法のポイント、広報資料、制度解説動画、リンク集等について掲載しております。

建築物省エネ法の主な改正内容とスケジュール

今まで:2019年11月16⽇︓法公布後6ヶ月以内施行

①性能向上計画認定(容積率特例)の対象の拡大
・熱源を共有する複数建築物を認定対象に追加

②省エネ計画の届出義務制度の審査⼿続きの合理化、及び所管⾏政庁の基準不適合物件への対応の強化
・届出の際に設計評価書(5-2選択)、BELSを提出した場合は提出期限が着工21日前から3日前へ短縮
・上記の場合は原則、省エネ性能の確認に要する図書の提出は不要
※評価書(5-2無し)の場合は⾏政により⼀部省略可。
・共同住宅の省エネ評価⽅法(※)の簡素化。
※入力単位を住⼾毎より階毎とし住棟全体で評価する等の簡易な計算方法

③住宅トップランナー制度の対象の拡⼤
※現行︓戸建分譲住宅(150戸/年以上)を供給する事業者
・注文戸建(300戸/年以上)、賃貸アパート(1000戸/年以上)を供給する事業者を対象に追加
・注文戸建住宅、賃貸アパートの目指す2024年度以降のトップランナー基準は下記の通りで検討中
◆外皮基準︓年度毎に供給する全ての住宅が省エネ基準適合
◆⼀次エネ基準︓年度毎に供給する全ての住宅の平均で賃貸アパートは10%、注文戸建は25%削減
◆2020年度供給した住宅を年度末(2021年3月頃)に国⼟交通省に報告(見込み)

これから:2021年4月1⽇︓法公布後2年以内施行

④適合義務対象となる建築物の拡大
・300㎡以上2000㎡未満の非住宅建築物を対象に追加

⑤⼩規模住宅/建築物の省エネ性能に係る説明義務制度
・300㎡未満の住宅/建築物について、建築士から建築主へ省エネ性能の説明義務

⑥地方公共団体の条例による省エネ基準の強化

上記の、規制的な2年以内施行の項目について解説します!

④適合義務(省エネ適判)対象となる建築物の拡大

・制度概要は現行の2000㎡以上を対象とした手続きから変更なし
・適合義務対象となる規模が現⾏の2000㎡以上に加え、
300㎡以上2000㎡未満の⾮住宅建築物(複合建築物の⾮住宅部分含む)に拡大

(令和3年3月31⽇までに省エネ届出または確認申請したものは除く)

各制度の適用対象(適用対象の床面積の値については、政令規定予定)

新築増築改築
適合義務⾮住宅部分が
300㎡以上
増築部分のうち
⾮住宅部分300㎡以上
※1
改築部分のうち
⾮住宅部分300㎡以上
※1

届出義務
300㎡以上※2増築部分300㎡以上
※2
改築部分300㎡以上
※2
説明義務300㎡未満※3増築前300㎡未満
かつ
増築部分300㎡未満
※3
改築前300㎡未満
かつ
改築部分300㎡未満
※3
※1 平成29年4月1⽇時点で、現に存する建築物について⾏う⾮住宅部分300㎡以上の増改築については、
「⾮住宅部分の増改築部分の⾯積/増改築後の⾮住宅の延べ⾯積」の割合が1/2以下のものは届出義務
※2 適合義務対象建築物を除く
※3 10㎡以下を除く

適合義務の増改築については、これまでは300㎡以上の増改築の結果、
⾮住宅部分が2000㎡以上となるものが対象であったが、
300㎡以上の⾮住宅の増改築を行った時点で適合義務対象となる
特定増改築(※1の内容)の規定は継続だが、基準時は平成29年4月1日

増改築の場合の変更点

<注意点>
既存部分については、計算することなくBEI=1.2と設定し、
計算を行った増改築部分の結果と面積加重平均して、建物全体のBEIを算出できるルールがあります。

既存部分面積>増改築面積】の場合は、1.2を適用すると基準をクリアすることが難しくなります。
既存部分=1.2を適用しない場合には、当該部分についても計算を通常通り行う必要があり、使用されている設備機器等の調査が必要です。
また、この場合には既存部分を含めて完了検査の対象となります。

これらを踏まえて、増改築の計画を⾏うひつようがあります。

⑤⼩規模住宅/建築物の省エネ性能に係る説明義務制度

◆令和3年4月1日以後に設計の委託を受け、
設計を行う建築⼠が省エネ基準への適合性についての評価を行い、
その結果を建築主に書面を交付して説明しなければならない。

★建築主が評価・説明を要しない旨の意思を下記記載の書⾯により表明した場合、説明不要。
①意思表明の年月日
②建築主の氏名又は名称
(法人の場合は代表者氏名)
③小規模建築物の所在地
④建築士の氏名、建築士(1級or2級or木造)の別、登録番号

・説明書面及び建築主の意思確認書の書式を定める
・説明時期、設計変更時の取り扱い、具体の説明内容・方法などについて今後整理が⾏われる
・説明義務制度⽤に簡素化した評価方法が⽤意される
説明等はテレビ電話等のITを活⽤して⾏うことも可能となる予定

⑥地⽅公共団体の条例による省エネ基準の強化

地方公共団体が、地方の自然的社会的条件の特殊性に応じて
条例で省エネ基準を強化できることを規定。

〇地域区分の⾒直し【2019年11月16⽇施⾏】
全国を8つの地域に市町村単位で区分し基準値を設定しているが、
最新の外気温データ等を元に⾒直しされる。
※2021年3月31日までは新旧の地域区分どちらも使用可の予定
〇条例による省エネ基準の強化【2021年4⽉施⾏予定】

・省エネ基準が強化された場合は、適合義務・届出義務・説明義務の各制度に適⽤される可能性があるため、設計段階で建設地の基準が強化されているかどうかの確認が重要
・国が地方公共団体に対し、アンケート調査を実施し、基準強化の想定事例の収集を⾏う

タイトルとURLをコピーしました