『室外機・各種メーター類・LPガス・給湯器』の設備スペース計画の基本

『室外機・各種メーター類・LPガス・給湯器』の設備スペース計画の基本

◆ 設備スペースには「エアコン室外機」「各種メーター類」「LPガスボンベ」「給湯器」等がある。各々の機能、メンテナンス、特徴などを理解して、無理のない計画とする。

◆ 設備機器の設置ポイントとして共通しているのは下記3 点である。

 メンテナンスや機器交換の作業スペースを確保し、動線にからむ場合は、通路としての有効幅を確保する。

 美しいものではない(見せたくない)ので、点検や検針に影響のない範囲で目立たない様にする

→ファサード側で目立つ場合は目隠し等をする。

 騒音や排気などが隣家及び植栽等に悪影響を及ぼさない様、配慮する。

→全館空調やマルチエアコン等、特に室外機の大型化に伴い、排気(風・熱)が隣地に入り、トラブルになるケースも散見される。

エアコン室外機

◆ 基本設計の際に室外機位置を確定させることは少ないが、成り行きで計画すると、外観を損ねたり、通路の邪魔になったりする場合が良くある

常に各室の室内外空調機位置を想定してプランニングすると良い。

室内外機の位置関係で、室外機置場を離す場合や、冷媒管が目立つ場合は先行配管で対応する。

室外機の置き場所

原則:GL面据え置き、もしくはバルコニー置き
※不可能な場合は、下記の事項を施主に充分説明してから計画する必要がある。

【理由】

理由① 屋上設置は年数を経ると、冷媒管を伝って雨水侵入の原因となりやすい。

理由② 壁掛け設置の場合振動問題を起こす可能性がある。

理由③ 勾配屋根上の設置外観を損ねるとともに、屋根のメンテナンスに支障をきたす。

《勾配屋根上の設置例》

事故や防犯の観点からも、設置場所に注意する。

「バルコニーに設置する際」
子供の足がかりとなってしまい、落下事故の危険性があるので注意が必要。

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「室外機を窓下に設置する」
空き巣が窓から侵入する際の足がかりとなることもあるので上部に窓が無い場所に設置するのが望ましい。

室外機の離隔距離

◆ 設置寸法は室外機寸法に設置・メンテナンススペース等を加味して決定する。

室外機はおおよそ10~15年で寿命を迎え、そうでなくても早期に故障した場合、交換が必要となる。

交換・メンテナンスの際に足場を造ったり、塀を壊したり、作業者に困難な作業を強いるようではいけない

※機種によっては200 でも可能なものもあるが、メンテナンスのしすさと通路としての機能を考慮し、400 以上とるのが望ましい。
(室外機寸法は主要各社の平均的な寸法を示す。)

各種メーター類

電気メーター・ガスメーター

◆ 外観を損なわず、目立たないよう、アプローチを避けた外壁に設置する。

目立たせたくない場合は、①集合メーターボックスや私設電柱ボックスを設けるか、②生垣・植込み等で隠す、もしくは③門柱に取込む等の工夫をする。

◆ 検針を想定し、外部から双眼鏡等でも確認できるよう配慮する。

参考/私設電柱ボックス
<特徴>
地中から屋内へ配線するので、高価ではあるが、美観を保つことができる。
道路側に設置できるため、プライバシーに配慮できる。

水道メーター

・検針に支障がなく、荷重のかからない場所に設置する。

車の下に隠れると検針しにくいので注意する。

・美観上、アプローチ動線上での設置は避ける

ガスボンベ

◆ LPガスボンベを設置しなければならない地域(都市ガス未対応地域)は、あらかじめ設置位置を想定しておく。

◆ 設置場所は、部外者が立ち入りにくく、また交換に支障がない場所とする。

都市ガスとLPガスの違い | 日本ガス協会
全国のご家庭のお客様の大部分は、都市ガスかLPガスをご使用されています。

ガスボンベの設置位置

原則:通路を避けた場所に設置する。
通路部分に設置する場合は、段差を無くすのが望ましい

搬入等の際、玄関ポーチを経由すると、タイルが欠けることがあるので、駐車スペースを利用するか、勝手口への専用経路を搬入路とするのが良い。

ボンベを道路付近に設置する場合
 ①20 ㎏ボンベを採用するか、②植栽等で覆い、ボンベ自体を目立ちにくくし、美観を保つ

給湯器

◆ 給湯器については、下記のポイントに留意して計画する。

・浴室やキッチンなどの水廻りスペースの近くに極力設置する。
音や排気に対して配慮する必要があるので、隣家プライベートルーム付近への設置は避ける等の配慮を要する。
機器前面にはメンテナンスのため、600 以上のスペースが必要。

ガス・石油給湯器

標準的な目安寸法:24 号、20 号:W470×D240×H600

参考/配管距離の目安
・初回出湯までの待ち時間(捨て水)を考えると配管距離ができる限り短くなる位置に給湯器を設置する。
目安の給湯配管距離平面図上の水平距離として1 階8m 以下2 階5m 以下(1・2 階高低差を合わせ8m以下)とする。
・この距離を越える場合は、2way(給湯器2 ヶ所)とする。
地域や季節により多少誤差はあるが、この条件で、給湯待ち時間が約20 秒となる。

※捨て水量は、配管径13mm で給湯距離8m の場合約1ℓ
洗面台の出湯量を毎分6ℓとすると、1ℓ÷6ℓ×60 秒=10 秒
それに、給湯器自体の立ち上がり時間約10 秒を加え、合計20 秒

・ 壁掛給湯器は、下部に配管露出部分の見栄えが悪いので、原則ファサード面には設置しないやむを得ない場合は、生垣・壁等の目隠しを検討する。

通気性の良い所に設置し、囲まれた部分への設置は避ける。

エコジョーズはドレン排水が必要となる。

エコキュート(高効率電気温水器)

・機器と建物の離隔についは、各都市の火災予防条例に従う。

・ヒートポンプは沸き上げ中に音がするため、寝室や隣家に近い場所等を避けて設置する。

エコウィル(家庭用ガスコージェネレーションシステム)

原則 : 隣接配置
※隣接配置できない場合は、最大10mまで離すことができる。

・機器と建物の離隔についは、各都市の火災予防条例に従う。

オイルタンク

原則:燃料供給(給油)がしやすい場所に設置

・直射日光を避けて設置する。

・落雪の可能性がある場所を避けて設置する。

・タンク本体はいたずら防止と美観のため、塀等で隠すことが望ましい。

・水平距離が2m以上確保できない場合は、コンクリートブロックで防火壁を設置する。

・タンク容量が200 リットル以上(灯油)の場合は、消防署への届出が必要になる。

浄化槽

原則:アプローチ範囲には設置しない。
※狭小地等でやむを得ずアプローチ上に設置する場合には化粧ブタを使用し、美観に配慮する。

◆ 積雪が1m以下の地域に対応可能。

→積雪が1mを超える地域では屋根等を設置すれば可能。ただし、寒冷地では、建物から浄化槽までの配管の凍結を防止するために配管が凍結深度以下になる様、埋設する。

◆ 浄化槽を駐車場に埋設する場合は、マンホールフタを鋳物製に変更し、土間コンクリートを打設したり、支柱を設けたりする等の対策をする。

【定期点検に対する配慮】

・日中留守になる場合で、常に車がある場合は、駐車スペースへの設置は避けるのが望ましい。

・汲み取りホースの搬入しやすい場所が良い。(あまり敷地奥にならない様にする。)

◆ 浄化槽本体及びベースに建物や擁壁の荷重がかからない様、設置する。

給水加圧ポンプ

原則:3階に水廻りがある場合に、給水加圧ポンプが必要となる。
※地域によっては緩和により不要。

・給水加圧ポンプは、運転音が他の設備機器に比べ大きい(50dB程度)ため、隣家などに対して配慮する。

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