大地震とはなんなのか?そして、その被害とは何を指すのか?

大地震とはなんなのか?そして、その被害とは何を指すのか?

日本は、世界で起きる地震の約20%程度が発生する地震多発国です。

1995年に起きた兵庫県南部地震
2011年に起きた東日本大震災
と、1995 年から2018 年までの間で震度6 弱以上の地震は50 件以上発生しています。

特に被害の大きかった兵庫県南部地震・東日本大震災は下図のように、ともに最大震度は7ですが、津波の被害を除いた建物の全壊・半壊率は大きく異なります。

この違いの大きな要因は共振によるもので、建物の固有周期と密接な関係があります。

建物が持つ固有周期とは、地震によって建物に力が加わった場合、建物が一往復するのにかかる時間のことを指し、地盤・構造形式・高さ・剛性等様々な要素によって異なってきます。

一般的には柔らかい建物(木造の軸組み工法等)は大きくゆっくりと揺れ
硬い建物(RC 造等)は小さく小刻みに揺れます

その建物の持つ固有周期と地震の揺れが近い場合、「共振」と呼ばれる現象により、揺れが大きくなります。

そもそも地震とは何なのか?

◆ 地震の単位

地震の大きさを表す単位でよく用いられるものに下記がある。

マグニチュード 記号=M

地震の規模を表し、1 増えると、地震のエネルギーは約32倍になる。

2増えれば、エネルギーは32×32倍(約1000 倍)になる。

つまり、M8の巨大地震(1923年の関東大震災を引き起こした関東地震はM7.9)のエネルギーは、M6 の中規模の地震1000 回分に相当することになる。

M8の地震のエネルギーとは、7 億トンのおもりを10km持ち上げるエネルギーに相当

震度

かつてはその場所での地震の被害程度や人間の受ける感じを、大まかに10 段階に分けて表していたが、平成8 年4 月以降は震度観測点で計測震度計により自動的に観測されるようになっている。

ガル 記号=gal, cm/s2

地震動の大きさを「加速度」で表したもので、「この地震ではこの場所で最大何ガルの加速度が生じた」のように使う。

関東大震災の時がおよそ330 ガル、阪神大震災では最大818 ガルの加速度が生じたと言われている。

カイン 記号=kine, cm/s

地震動の大きさを「速度」で表したもので、「この地震ではこの場所で最大何カインの地震動が働いた」のように使う。

大きな加速度でもその継続時間が短ければ、速度はそれほど大きくならないが、加速度が小さくても、継続時間が長ければ、速度は大きくなる。

マグニチュードと震度の関係

マグニチュードは地震のエネルギーの大きさで、震度は観測地点での揺れ方を示すので、その関係は、下図のようなイメージで捉えればよい。

カインとガル

建物が受けるエネルギーの大きさは、「地震動の仕事の大きさ」に比例して大きくなり、仕事の大きさは、「力×速度×時間」=「仕事」=「力×距離」=「力×加速度×時間×時間」で計算できる

短い時間に加速度の大きさや方向が目まぐるしく変わる地震動では、この式からも分かるように、速度を用いた方が時間の要因が少なくなり、地震動の仕事の大きさの目安を加速度よりも直接的に表していることになる。

同じ地震動を見た場合、最大「加速度」よりも最大「速度」で見た場合の方が、より良く地震の仕事量を表す目安になっていて、被害と一致する場合が多い。

―震源地近くの地震―

兵庫県南部地震では木造家屋が共振を起こしやすい地震動の周期(やや短周期)だったため、木造住宅の多くが倒壊してしまいました。

それに比べ、東日本大震災の震源地近くではキラーパルスよりも短い周期の強い揺れが長時間続いたため、木造家屋への影響が少なく倒壊率が低くなったと考えられます。

地震の震度や加速度(ガル)だけでなく、地震の周期と建物の固有周期によっても建物への被害状況は大きく異なる

―震源地から離れた場所での地震―

東日本大震災では、より遠くまで伝わる特性のある長周期地震動が首都圏付近まで伝わりました。

この長周期地震動は建物の固有周期が長い高層ビルが共振しやすく、新宿の超高層ビルが 13 分間にわたり最大 108cmの振幅で揺れるといった事態が発生しました。

長周期地震動の地震対策は、制震ダンパーのように柱や梁に取り付け、地震 時に伸びたり縮んだりすることで建物の揺れのエネルギーを吸収する方法などで対策を行っています。

今後発生が予想される南海トラフに関する地震では、さらに数倍の強く大きな「長周期地震動」も予想されており、高層ビルの地震対策が行われています。

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