【ゆったりくつろげるお風呂空間にする為に】浴室設計のポイント

「お風呂の設計で気をつけなきゃいけないことって何?」
「お風呂の空間でゆったりしたいけど、どうしたらいい?」
「お風呂の窓は大きいほうがいいの?小さいほうがいいの?」

こんなお悩みや不安はありませんか?

住宅の営業マンでも提案のほとんどがユニットバスな為、お風呂の提案は後回しにしがちな部分です。
例えばインテリアコーディネータ等が専門的に話してくれればよいのですが、コーディネーターがいないハウスメーカーもあります。その中で担当者が浴室に関しての提案をしてもそれが良いのかどうか判断がつかないものです。

ここでは浴室や、ユニットバスの空間を使いやすく効果的に出来るようお客様自身が判断できるよう、わかりやすく解説します。

浴室設計上の注意点

◆ 浴室は濡れた床、段差、温度差など、重大な事故につながる要素が多くあるため、安全面に充分に配慮する必要があります。

外部からの視線、隣室との関係など、プライバシーの確保にも配慮しましょう。

≪浴室事故は多い!その原因とは≫
浴室での事故は住宅関連事故の15.7%を占め、階段に次いで多くなっている。
浴室での事故の原因は、転倒によるものが最も多い

うち65才以上の高齢者が267件で49.3%と約半数を占め、高齢者の転倒防止が重要な課題となることが浮き彫りになっている。

【今更聞けない】ユニバーサルデザインとバリアフリーの違いとは?

≪ヒートショック≫
ヒートショックとは、温度の急激な変化が身体に及ぼす変化のこと。血圧が急変動したり脈拍が早くなったりして、深刻な事故につながることもある。

ヒートショックのイラスト「お風呂場でふるえる老人」

なかでも脱衣~入浴~着衣の一連の動作は、激しい血圧変動を引き起こすが、その変動が心筋梗塞や脳出血の引き金となりやすいと言われている。

事実、浴室での死亡事故のうち
心筋梗塞などの循環器系疾患によるものが73.1%
脳内出血やクモ膜下出血など脳血管系疾患が17.9%
と、合計で8 割以上にものぼっている。

脱衣室や浴室内の気温が低い場合は、湯との温度差がいっそう大きくなるため血圧変動もいちだんと顕著になる。したがって寒い季節には暖房に留意して、一定の気温を保つことが重要になってくる。

【住宅設計】ヒートショック対策の設計手法

浴室に必要な空間

◆ 浴室の広さは、1616 サイズが一般的と考えるが、親子での入浴など、浴室の使い方はお客様によって異なるため、よく確認をした上でサイズを決定する必要がある。

機能への配慮

浴室は、ただ単に「風呂に入る」だけでなく、一日の疲れをとる、癒しの空間でもある。

たとえば、
半身浴が無理なくできる空間であったり
マッサージでリラックスする空間であったり
お客様によっては、「風呂に入る」以外の機能を重要視する人もいる。

浴室TV、シャワーの種類、ジェットバスなどの採用も検討したい

お風呂のイラスト「お父さんと息子」

安全への配慮

手摺の位置と使い方

◆ 安全を確保するためには手摺は不可欠。目的にあった形の手摺を、使いやすい位置に設置したい。

①浴室への出入り

浴室の出入りの際は、浴室内の床が濡れていて滑りやすいため、ドアの近くには、身体を支えるタテ手摺を設ける。

②浴槽への出入り

浴槽への出入りを補助するために、浴槽をまたぐとき手の届く位置にタテ手摺を設置する。

③浴槽内での身体の保持

浴槽での立ち座りや姿勢保持用に、浴槽横の壁にヨコ手摺を設置する。
※手摺のかわりに、浴槽内握りバーが設置されている仕様もある。

④洗い場での動作

洗い場での動作を補助するために、ヨコ手摺を設置する。

ユニットバスの場合、手摺は後付けできないので、将来、設置する可能性がある場合は、新築時に特注対応が必要。

階浴室の転落防止

◆ 窓の高さが浴槽エプロン部分より+400㎜程度が基本となるため、総2階部分の2階浴室などの場合は転落防止策が必要。

人が入れる浴槽の窓には、面格子の設置を原則とする。

採光・通風の確保

窓の設置

◆ 窓は、プライバシーの確保、外観デザインを考慮して設置する。
また、開閉のしやすさ、採光にも注意する。

窓の開閉操作を重視した場合、窓は浴槽の短辺方向に設置する。

明るさを重視する場合は、浴槽の長辺方向に設置する。
ただし、この場合は、浴槽を挟むため開閉しにくく、滑り等による事故の危険性もあるため注意する。

窓の種類

◆ 窓のガラスは、型板ガラスを原則とする。

《窓の種類による特徴》

窓の種類特 徴
FIX・内倒し外部からの視線はカットしやすい。
ブラインドの設置不可。
縦滑りおおむね30°の開放角度であれば、外部からの視線をある程度カットできる。
ただし、開き勝手に注意する。面格子の設置不可。
引違いブラインドや面格子の設置は可能だが、視線はカットしにくい。
ガラス面が多くとれるので、採光に有利。
ルーバーブラインドや面格子の設置は可能で視線もカットしやすい。
多少断熱性に劣る。

リモコンの位置

◆ 風呂リモコンは、浴槽と洗い場の間に設置する

換気乾燥暖房機

浴室を効果的に使っていただくためにも、より安全で快適な入浴をしていただくためにも、換気乾燥暖房機の設置を勧める。

乾燥機能

➡使用頻度が低い浴室を、衣類乾燥室として利用できる。

➡雨の日や深夜など、いつでも洗濯物を乾かすことができる。

➡浴室内を完全に乾燥でき、カビの発生を抑えることができる。

暖房機能

➡寒いとき入浴前に浴室を暖房することで、ヒートショックによる事故の発生を抑えることができる。

音への配慮

◆ 他の空間との位置関係に注意する。特に、寝室や客間に対しては浴室の音がもれないよう、充分に注意する。

浴室使用時、隣接する部屋に音がもれる。

押入と床の間を入れ替えると、遮音効果が高まる。
さらに床の間の奥行を750 にすると洗面所の収納スペースがとれる。

※この場合、本来の床の間位置と異なるため、説明が必要。
※夜間に洗濯をする場合は洗面所側からの音への配慮も行う。

建具への配慮

◆ 浴室出入口の開閉方法にも配慮したい。

【折戸】
開閉スペースは小さいが、有効開口巾が狭い。
緩みやすいので頻繁な建付調整が必要。

【引戸】
密閉性に劣るが、余分な開閉スペースが不要。
片引戸は洗面所側に引くため、タオル掛等の設置に注意が必要。
3枚引戸は採光性は望めるが、建付が悪くなりやすい。
※浴槽の向きによっては、取付できないことがある。

【開き戸】
操作も簡単で使いやすいが、開閉スペースが大きい。
親子扉は1枚戸と比較して、有効開口巾を大きくできる。

隣家との関係

◆ 隣家との位置関係に注意する。

隣家から直接見えてしまう。

窓の位置を変更する。

敷地内に中高木を植えるスペースがある場合は、植栽等で見えないようにする。

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